家庭訪問は恋の始まり
「言ってくださいよ〜。
そしたら、お祝いくらいしたのに。」

私が言うと、

「もうめでたい歳でもありませんから。
でも、夕凪先生が祝ってくれるなら、明日でも
大歓迎ですよ?」

とまたふざける。

「休日に私に祝われても嬉しくないでしょ?
その好きな方は誘わないんですか?」

「誘ってるのに、
気付いてもらえないんですよ。」

「どういう事です?」

森先生はさっきから目が輝いてる。

恋バナが1番楽しい年頃だもんね。

「僕が勇気を出して誘っても、いつも冗談だと
思われて本気にしてもらえないんですよ。」

「ええ!! かわいそう。
なんでなんですか?」

「それは、僕が聞きたいです。
超鈍いだけかもしれませんけど。」

木村先生でも、想いが通じなくて切ない思いをする事があるんだ。

モテモテで、女に困らない人生だと思ってたのに。
< 129 / 507 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop