家庭訪問は恋の始まり
会いたい…その台詞にキュンとする。

私も…会いたい。

「待ってます。」

『じゃ、また後で。』


瀬崎さんは、15分程でやってきた。

玄関を入るなり、抱きしめられる。

「夕凪、会いたかった。」

私も…

言えない言葉を飲み込んで、私は瀬崎さんの背に腕を回す。

だけど、すぐに瀬崎さんの腕が緩み、柔らかな温もりが唇に落とされた。

くちづけは一気に深くなり、性急に息を乱される。

瀬崎さんはくちづけながら、履いたままだった靴を脱ぎ、部屋に上がる。

そのまま私を壁に押し付けると、くちづけは首元へと下りていく。

思わず、甘い声を上げそうになり、私は慌てて指を噛んだ。

すると、今度は、瀬崎さんの手が、私の体のラインをなぞるように動き、胸で止まった。

優しく胸を撫でたかと思うと、ニットの下から手を差し入れられた。

瀬崎さんに求められていると思うと、正直、嬉しかった。

このまま、流されてしまいたいとも思った。

だけど…

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