家庭訪問は恋の始まり
「校長先生に、ありもしない交際を宣言して
しまいましたから。」

「………ああ!
でも、あれがあったから、校長先生も信じて
くださったんだと思いますし、武先生には、
感謝しかありません。」

私が今、こうして1組の担任でいられるのは、武先生のおかげなんだから。

すると、武先生が厳しい表情をして私を見る。

「夕凪先生、このまま瀬崎さんとの曖昧な
関係が続けば、次は白だろうとグレーだろうと
周りに黒だと思わせるような証拠を持って
乗り込んで来ないとも限りません。
今すぐ、瀬崎さんとは距離を置くべきです。
分かりますよね?」

「………はい。」

武先生の言う事はもっともで、反論のしようがない。

「夕凪先生は、今年異動ですよね?
場合によっては、思わぬ所へ飛ばされないとも
限りませんよ?」

「………はい。」

確かに。

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