家庭訪問は恋の始まり
「1年生ですからね、ノートがない時に
どうすればいいのか分からなくて困ってる
んじゃないかと思うんです。
だから、国語のノートにやってもいいよって
事をお伝えするとともに、保護者の方が
必要だとおっしゃるお子さんにはお届けする
ようにしてます。
その子によっては、他のノートじゃ嫌だと
強いこだわりを見せる場合もありますから、
私のできる範囲でその子の不安を
取り覗ければと思ってご連絡して保護者の
方の判断を仰いでます。」

瀬崎さんは、私が話すのを黙って見守っていてくれる。

「じゃあ、なんで先生は、ノートを届ける
ついでにその家に上がり込んで、お食事まで
食べていくんですか?」

それもバラすのか…

他の保護者がざわつく。

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