家庭訪問は恋の始まり
「夕凪は、俺がどんな事があっても守るよ。」

「僕も守る!!
夕凪先生は、僕のお母さんになるの!!」

瀬崎さんだけでなく、嘉人くんまで加勢してくれる。

「あら、よしくん、ママじゃなくてお母さん
って呼べるようになったの?」

お義母さんが微笑ましく嘉人くんを眺める。

「うんとね、ママは僕のママでね、夕凪先生は
お母さんなんだって。」

それを聞いて、お母さんが不思議そうに私を見た。

「あの…
嘉人くんの中のママの座を奪ってしまいなく
ないんです。
嘉人くんがママと聞いて思い浮かぶ顔は
ひとつである方がいいと思いまして、私は
違う呼称で呼んでもらおうと、先程、お話
しました。」

もしかして、小賢しいとか思われたかな。

「そうね。
嘉人を気遣ってくださってありがとう。
嘉人、良かったわね。
大好きな夕凪先生がお母さんになって
くれて。」

「うん!!」

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