家庭訪問は恋の始まり
「だったら、私なんかでごめんなさい。
武先生は、好きな方、いらっしゃらないん
ですか?」

「いえ、夕凪先生がいいんです。
俺の好きな人は、夕凪先生なんだから。」

またまたぁ…

「武先生、そんな事ばっかり言ってると、
いくら私でも、そのうち本気にしますよ?」

全く、武先生がこんな軟派だとは思わなかったよ。

今まで、接点がなかったから、知らなかっただけ?

「どうぞ。
俺は、本気だから。」

ほんっとに、もう!

そこへ瀬崎さんがやって来た。

武先生がオーダーしてくれる。

「瀬崎さん、今日、嘉人さんは1人でお留守番
ですか?」

ふと心配になって尋ねた。

「いえ、夏休みなので、今週は実家に泊まりに
行かせてます。
あ、先生、今夜、お時間ありますか?
嘉人がいないところでご相談したい事が
あるんですが…」

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