エリート社員の一途な幼なじみに告白されました
#0 プロローグ
社会人になってから、恋愛からずっと遠ざかっていた。勿論、周りの人たちを見ていて、誰かとときめくような恋がしたいと思ったことは何度もある。
でも、手痛い失恋を経験してから、誰かと恋に落ちて、ドキドキしたり、むずむずしたり、苦しくて切なくなったり、そういうことがおっくうになって、目の前にある仕事に没頭する生活を送ってきた。
このまま年を取ればもっともっと恋愛がおっくうになって、きっとこのまま誰かと恋に落ちることなんてない――漠然とそんな風に思っていた。
環が――倉持環が私の勤める会社に入社してくるまでは、そう思っていた。
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