俺のこと、好きにさせてみせるから。
「いやいや。ゲームなわけないって!」
「喋ったことすら、なかったんだよ?おかしいじゃん!人違いとかかも知れないし。」
わたしがそう言うと、電話の向こうから、ため息が聞こえてきた。
「ねぇ、紗奈。あんたは気づいてないと思うけど、紗奈はめっちゃかわいいからね?モテて、当然なんだよ?」
千晴は、呆れながら話す。
「わたしがかわいい?そんなわけないよ。あり得ないっ!」
「もう。無自覚なんだから。」
だから、違うって……
「あ、そういえば」
千晴は思い出すように、口を開いた。