俺のこと、好きにさせてみせるから。
広尾くんに、迷惑かけられないよ。
誤解解かなくちゃね。
「葉山くん」
わたしは、覚悟を決めて、口を開いた。
「ごめんっ!」
バッと顔を下げた。
「え、紗奈ちゃん?」
戸惑うような葉山くんくんの声が、頭の上から聞こえてくる。
「嘘なの……」
「え?」
「広尾くんと付き合ってるとか、嘘なの。」
「…………。」
嘘をついた申し訳なさと、後悔で、涙が溢れてくる。
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