誰からも愛されない・・その後

いま・・実は私のお腹には
二人目が宿っている。

尊の時は、悪阻もなく
かえって妊娠に気づかない位だったが
今回は、少しだけ悪阻があって
尊の時と違うなと感じていた。

忍も尊も、凄く喜んでくれて
三人でお祝いをした。

もちろん
秋山家にも皐さん、紫月さん
父にも知らせていた。

父は、尊の出産の時に病院まで来て
私をびっくりさせた。

今までは、行きたい・会いたいけど
自分のやって来た事を考えると
勝手過ぎるとずっと我慢してきたらしい。

だけど、忍が
「今まで出来なかった分
お義父さんの思うようにして下さい。
彩心との時間を大切にしてほしい。
お互いが後悔しないように。」
と、言ってくれたことに
感激をしていた。

尊が産まれた時は、
涙を流しながら可愛いな・可愛いな
と、連発して
看護師さんに
「おじいちゃまにも
抱っこしてもらいなさい。」
と、言われて
抱っこさせてもらっていた。
「・・おじいちゃん・・だって。」
と、恥ずかしそうに。

彩心と涼は、
少しずつ・・・少しずつ・・・
お互いを知り、わだかまりが
とけて行くように感じていた。
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