月明かりの下の舞踏会


だから子供達ではなくて、成人した者が行かなきゃなんだと理解しながらゆっくりとお屋敷の扉に近づいていく。

ケケケケ……!と不気味な笑い声が真横から聞こえて来て、肩を震わせる。

急いで扉までの階段を駆け上がり、扉の前へと辿り着く。

扉をノックしようとするけれど、少しだけ怖くなる。

朝まで帰れないとか、ないよね?

というか、もう二度と家に帰れないとかないよね?

こんな見知らぬ不気味なお屋敷で、一人は少し勇気がいる。

本当におばけ達がいたらどうしよう……

って!か、考えすぎよスーザン、子供みたいに怯える理由なんてないでしょ。


「よ、よし」


決意を決めて扉を3回ノックする。

木の扉の鈍く低い音が辺りまで響いた。

しばらくしても反応が返ってこなくて、少しだけ安心する。





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