「全然、違うよ。
俺の自己管理能力が低すぎただけ。
やるべき事を放り出して、やりたい事だけを
やるなんて、できるわけないんだ。
だから、自分でちゃんと自分をコントロール
できるようになるまで、絆には会うなって
言われて、日本から放り出された。
この歳になって、ようやく仕事と
プライベートを両立する自信がついたから、
帰ってきたんだ。」

仁くん…

そこへ店員さんから順番が来た事を告げられ、席へ案内される。

仁くんとひつまぶしをおいしくいただく。

「うん。おいしい!」

仁くんがおいしそうに食べてくれるから、私も嬉しくなる。

なんで故郷の物を褒められると、自分も褒められたような気になるんだろう。

仁くんとお腹いっぱいお茶漬けまでいただいて、店を後にした。

< 144 / 318 >

この作品をシェア

pagetop