「だったら、絆さん、俺にしませんか?
俺は、経理だから、転勤はありません。
万が一、転勤になっても国内です。
絆さんも一緒に連れて行きます。
一生、絆さんのそばにいて絆さんを守って
いきます。」

「でも…」

「絆さんは、俺のこと、嫌いですか?」

章吾さんが真っ直ぐに私を見つめる。

「いえ、そんな事は…
章吾さんは、とてもいい人だと思いますし、
こうしてお話してても楽しいです。」

「だったら!
俺を選んでください。
想像してみてください。
毎日、一緒に通勤して、帰宅後、仲良く料理を
して食事をする。
家事も仲良く協力し合って、楽しく会話して。
休日には、一緒に楽器を演奏したり、たまには
コンサートに出かけたり。
子供ができたら、子供と一緒に演奏するのも
いい。
子供の保育園や幼稚園でボランティアで
コンサートをするのもいい。
幸せな結婚生活を送れます。
こんな結婚は、絆さんの理想とは違いますか?」
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