「ありがとうございます。」

『今、春山さんと一緒ですか?』

「いえ。」

『よかった。
一緒だったら、余計な誤解を与えてしまう
かな…と思ってちょっと心配だったんです
けど、どうしてもお祝いを言いたくて…』

「わざわざ、ありがとうございます。
章吾さんも明日、お誕生日ですね。」

『はい。
覚えててくれたんですか?』

「ふふっ
そりゃあ、1日違いですから。」

『嬉しいです。
今日1日だけ、絆さんと2歳違いですね。』

「ふふっ
そうですね。」

『絆さんは、明日は、というか、今日は、
春山さんとデートですか?』

「いえ。」

『春山さん、どこか遠方でお仕事なんですか?』

「いえ、あの…」

『なんですか?』

「仁くんとは、お別れしてきました。
一緒にいても、将来に繋がらないので…」

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