仁くん…

ごめん…

私のせいで、こんなに酷い事を書かれて…

私のせいで、こんなに傷つけて…

仁くん…



・:*:・:・:・:*:・

週末の今日、私は章吾さんとジャズバーに行く約束をしている。

だけど、こんなに仁くんを傷つけておいて、私だけが章吾さんに逃げて慰められているのは、ずるいよね。

もう、章吾さんに会うのもやめよう。

今日、きちんと断ってこよう。



18時半。

いつも早く来る章吾さん。

だから、今日こそ、先に待っていよう。

今日が最後なんだから。

そう思って、私はエレベーターに乗る。

だけど、1階に降りて目に入るのは、すでにそこにいる章吾さんで…

なんで?

なんで、私なんかのためにこんなに待ってくれてるの?

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