え? お母さんが止めたの?

「私は海翔と、遠距離だから別れたんじゃ
ない。
1番好きな人じゃないから、別れたの。
海翔の事は、今でも嫌いじゃないわ。
あの頃も、天が1番好きで、海翔は2番目に
好きだった。
でもね、1番と2番は全然違うのよ。
だから、絆、あなたは間違えちゃダメ。
絆が1番好きな人と結婚しなさい。
条件で2番を選んじゃダメ。」

「だって、仁くん、日本にいないんだよ?」

「もし、天が海外勤務になるって言われたら、
私ならついて行くわ。
もし、子供達が小さくてついていけなくても、
私は1人で子育てしながら天を信じて待つ。
天なら、信じられるから。
天のためなら、私はひとりでもがんばれるわ。
あなたはどう?
仁くんを信じられない?
仁くんのためには、頑張れない?
っていうか、そもそも、あの仁くんよ?
あなたを放置して海外公演に行くとは、
私には、思えないわ。
仁くんなら、子供が小さい間は日本を拠点に
活動して、子供が独り立ちしたら、あなたを
連れて世界に出て行くんじゃない?」

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