絆
次の週の金曜、俺はいつものように連絡をした。

すると、絆は桐生と会ってると言う。

桐生の申し込みを断ってたとは言うが、心穏やかではいられない俺は、そのまま絆を迎えに行った。

桐生は、絆が俺を好きな事は分かったと言って帰っていったが、なんで振られたのにあんなに余裕綽々でいられるのか、訳が分からない。

絆に聞いても、「ごめんなさい」って断って、「幸せになってください」って言われたと言う。

俺は釈然としなかったが、それ以上、追及するのはやめた。

その代わり、翌日から北海道に連れて行く。

少しでも絆と一緒にいたい。



俺は空港で絆と落ち合った。

絆を抱きしめ、キスをする。

俺の思いに比例して、キスはどんどん深くなる。

だけど、絆は決してそれを拒まない。

絆を解放すると、頬を染めた絆は、恥ずかしそうに目を伏せる。

それが、妙に色っぽい。

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