「それから、絆、連絡先教えて。」

「あ、うん。いいよ。」

私はスマホを取り出し、仁くんと連絡先を交換する。

「でも、仁くん、どうして新しい連絡先
教えてくれなかったの?
せっかく仁くんと同じ大学に入ったのに、
何も言わずに仁くんいなくなって、連絡も
取れなくなって、寂しかったんだからね。」

「ごめん、ごめん。
いろいろ、あったんだよ。」

「いろいろって?」

「また、そのうち話すよ。
それより、絆、忘年会、出なくていいのか?
料理も食べてないだろ?」

「ああ! 忘れてた。
まだ、残ってるかな?
仁くんも着替えて一緒に行こ?」

そう言うと、私は仁くんに部屋から出てもらって、仕事用のスーツに着替えた。

そういえば、仁くんにドレスのお礼を言うの、忘れてたな。

後で、ちゃんと言わなきゃ。
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