「きゃっ!!」

私が小さく悲鳴をあげて、顔を向けると、仁くんだった。

「仁くん! どうしたの?」

「別に。」

『別に』で肩を抱かれてはたまったものではない。

「仁くん、言ったよね?
ここは、日本だよ。
こういうスキンシップは、セクハラなんだよ。」

「………俺は上司じゃないから、
セクハラじゃない。」

「嫌って言えない相手にしたら、
上司じゃなくてもセクハラなの!」

「違う。
嫌って言えない相手に嫌な事をしたら、
セクハラだよ。
絆は嫌なのか?」

そう…言われると…

「……… 嫌じゃないけど… 」

私が俯いてボソッと言うのと同時に、仁くんが呼ばれた。

「仁!」

春山部長がこちらに向かって歩いてくる。

ん?
その後ろには、海翔くんと天くんと結ちゃん。

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