絆
「え?」
「私ね、海翔くんと結ちゃんの子なの。
だけど、遠距離が原因で別れて、名古屋の
両親のところに養女に出されたの。
もちろん、私は幸せだったし、結ちゃん達を
恨んだりもしてないんだけど、それでも、
遠距離じゃなかったら、どうだったんだろう
って、考える事もあるんだよね。
だから、仁くんは、ないかな。」
「そうか。」
そう言うと、仁くんは黙ってしまった。
なんで?
冗談だったんだよね?
私、そんなにひどい事、言った?
その後、仁くんは、美術館に連れてきてくれた。
私の好きな絵本作家の展示が行われていたから。
仁くんは、私が高校生の頃、たまたま通った本屋さんで、この絵本が好きって言ったのを覚えていてくれたらしい。
仁くんって、記憶力もいいんだね。
そうして、天くんとの約束通り、6時前には、家に送り届けてくれた。
だけど、やっぱり、仁くんの様子はちょっと変で…
だから、家族みんなで夕飯を食べてても、気になるのは仁くんの事ばかりで…
来週、24日(日)は仁くんのコンサート。
その時には、いつもの仁くんに戻ってるかな?
戻ってるといいな。
「私ね、海翔くんと結ちゃんの子なの。
だけど、遠距離が原因で別れて、名古屋の
両親のところに養女に出されたの。
もちろん、私は幸せだったし、結ちゃん達を
恨んだりもしてないんだけど、それでも、
遠距離じゃなかったら、どうだったんだろう
って、考える事もあるんだよね。
だから、仁くんは、ないかな。」
「そうか。」
そう言うと、仁くんは黙ってしまった。
なんで?
冗談だったんだよね?
私、そんなにひどい事、言った?
その後、仁くんは、美術館に連れてきてくれた。
私の好きな絵本作家の展示が行われていたから。
仁くんは、私が高校生の頃、たまたま通った本屋さんで、この絵本が好きって言ったのを覚えていてくれたらしい。
仁くんって、記憶力もいいんだね。
そうして、天くんとの約束通り、6時前には、家に送り届けてくれた。
だけど、やっぱり、仁くんの様子はちょっと変で…
だから、家族みんなで夕飯を食べてても、気になるのは仁くんの事ばかりで…
来週、24日(日)は仁くんのコンサート。
その時には、いつもの仁くんに戻ってるかな?
戻ってるといいな。