お前に惚れたオレ
「亮太…。追っかけんくてえぇんか?後悔せぇへんのか?」
「だって…。今、俺が追いかけても、話聞いてくれる訳ないし…。俺、今日は帰りますわ…。いろいろありがとうございました。」
 亮太は、ペコっと頭を下げとぼとぼ歩いて帰っていった。オレと、陽太は亮太の小さくなっていく背中を見ながら、ボー…っとつったっとった。
「なぁ、優!! あの子大丈夫かな? 凛ちゃんって子…。」
「ほんまやなぁ…。 ちょっと心配やなぁ…。」
 オレらは、凛ちゃんを探す事にした。そんなに探し回らんくても、凛ちゃんはすぐに見つかった…。
「凛ちゃん? 大丈夫か?」
 凛ちゃんは、近くの公園のベンチに一人で座っとった。
「あ…。 亮太の先輩…。」
「あぁ。 オレの名前は、優。で、こいつは、オレのダチの陽太。」
「ども。」
 陽太は小さくペコっとした。
「さっきは、助けてくれてありがとうございました。」
「いやいや。 えぇよ。 亮太も知り合いやったしな。」
 凛ちゃんは、少し、俯いて泣いてるように見えた。オレらはそっと横に座った。
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