雪の王子様




「カンカン?」




それをもう少し掘ってナツキが取り出した。




「はい、風嘉。それじゃ、もう時間だから。」




ナツキはそれ…宝箱であろうものを私に渡すと、いきなり走り出した。




「ナツキ!?」




私も急いで後を追うが、公園から出た時には既にナツキの姿はなかった。





「雪…」




そしてまた雪が降った。




そう、ナツキが去ってから。





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