空色物語
水彩画

窓ガラスをつたい
落ちる雨の雫
幾重にも重なり
水玉模様のように

青空が嫌いだと
言ってた君
“雨は空の涙”
そう言ってたね

君を想い水彩画を
描いてみたい
雨を色に例えるなら
きっと限りなく
透明に近いブルー

後ろ姿の君の
シルエットを
描きはじめれば
筆がすすまない

今もどこかで独り
膝を抱え
回りに笑顔を見せて
心が泣いてるんじゃ…
君は 今 何処?
迎えに行くのに

僕にほんの少しの
勇気があれば…
この水彩画を
仕上げるには
君がいなきゃ
描きあげられない
たった一人の
僕の愛しい人
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