空色物語
逝きたいよ...
“必ず元気になって
君の元に戻るから
それまで 自分を
大切に”
貴方が私に宛てて
書いた 最後のmail
覚醒しきらない
意識の中で
書いてくれたんだよね
ずるいよ
必ず戻るって
約束したのに
嘘つきだよ
必ず元気になるって
約束したのに
ずっと傍にいるって
約束したのに
満開の桜の木の下
貴方の腕枕で
微睡む筈だったのに
満天の星空が広がる
砂浜に寝転んで
二人で星空を
見る筈だったのに
そう約束したのに
一つも叶ってないよ
嘘つきだよ
心は貴方の訃報を
知った日に
置き去りのまま
逝きたいよ
貴方の傍に
行きたいよ
貴方の傍に
何も望まないから
貴方の元へ
逝きたいよ