世界で一番似ている赤色
大和くんからラインが届いたのは昼休みのこと。
彼は今、教室にはいない。どこか別のところでスマホをいじっているらしい。
『朝びっくりした(◎_◎;)急に言うなヽ(`Д´)ノ』
『ごめんね><』
『いろいろ考えたけど((+_+))やっぱ受け入れられねーわorz俺もねーちゃんいるけど絶対無理だし><><ごめん_(._.)_』
『だよね』
ベランダで1人、ふぅ、とため息をつく。
絵文字で彩られてはいるものの、大和くんは相当なショックを受けているみたいだ。
確かに、わたしがしていることは、おかしいことだ。
今は別々とはいえ、元は血のつながった兄妹。
気持ち悪いって思われているはず。
『これからも友達でいてくれる?』
無理を承知で、そう送ってみた。
しばらくグラウンドを眺めていると、昼休み終了のチャイムが鳴った。
やっとスマホが震えた。
『応援(* ̄0 ̄)はできないけど、それはそれ。これはこれ。相談には乗れない(*- -)(*_ _)でもお前のこと嫌いにはなってない(。・ω・。)俺何言ってるかワカンナイヨ(◎_◎;)ただ優サンすげーカッコよくなってたなワラ』
返ってきた瞬間、笑ってしまったけれど。
大和くんなりの優しさが伝わってきた。
5時間目が始まる直前、ダッシュで戻ってきた様子にも笑ってしまった。
ん、もう1つ、大和くんからラインが届いているぞ。
『川瀬には気をつけろよ(・ω・)ノあいつ様子おかしいから(;´Д`)』