世界で一番似ている赤色
結局、丼ものではなく、はまぐりやホタテを炭火で焼いたものを食べた。
新鮮でおいしい~!
それから海が見えるカフェでまったりして。
お互いたくさん写真を撮りあって。
夕方ごろバスに乗って駅に行き、地元へと続く電車に乗った。
海から離れ、電車は森の中を進んでいく。
「はぁ~あ。優はもうすぐ社会人かぁ」
「まあね。お金たまったら車でも買おうかな」
「え。免許あるの?」
「冬休みに友達と合宿で取りに行く予定。卒業までに取ってほしいって内定した時に言われたし」
「へぇ~」
「そしたら綾とドライブできる。今日みたいなとこ車で行けるよ」
「やったー! そしたら旅行いきたい! 温泉とか行きたい! 東北で美味しいご飯食べたい! 富山でカニ食べたい! 大阪でたこ焼き食べたい! 香川でうどん食べたい!」
「あはは。まだ先の話だって。しかもどんだけ遠距離ドライブさせる気?」
途中寝すごしそうになったり、乗り換えに迷ったり。地元についたのは夜7時だった。
もうすぐわたしの最寄り駅。
車内は混み合っていて、ドア近くに2人で立つ。
電車がスピードを緩める。揺れに合わせて、彼に寄りかかった。