協奏曲-concerto-
ところが、私が席に着くと、
左隣の席の男子が私の方を見てきた。
いや、これは睨むという表現の方が正しいのかもしれない。
私は勇気を出して「何?」って聞いてみた。
でも、「何でもない」って言われるだけ。
……私なんかしたっけな?
そうこうしてるうちに、自己紹介の順番は
私の左隣の目付きが怖い人まで回ってきた
「───渡辺佑です。テニス部入ってます。
特技は早食いです(笑)
趣味は騒ぐこと。数学が得意で国語が苦手です。
1年間、迷惑かけるかもしれないけどよろしくお願いします。」
──────あれ、この人、案外陽キャ!?
喋ってみたいな〜。