桜恋色
「理想って言うか……フィーリングが合わないって言うか……」



確かに。



高校の頃から、何度か告白ってヤツをされたことはある。



でも、



みんな何か違う気がした。



「フィーリングって……アンタ未だに男の子とあんま関わんないじゃないん」



「そぉだね~。サークルでもゼミでもあんまり喋んないよね」



瞳実とは付き合いが長いから全部見透かされている。



実のところ、わたしは男の子と話すのが苦手……。



緊張して目が合わせられない。



「……そんなこと無いけど」



男の子が苦手。



なんてカワイコぶってるみたいで言いたくなかった。



それに、例え男の子が苦手なわたしだって、



「絶対わたしに合う男の子が居る」



って信じてる!!



二十歳過ぎて焦る気持ちも正直ある……けど。




「まぁ。男の子と違って女の子はヤラないで二十歳になっても、モテない烙印は押されないしね」



「そうそうっ。清純って感じだしっ」




「そんなキャラじゃないけど……」



二人の励ましらしき言葉に一応礼を言って、わたしは二人と別れた。
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