ドSで腹黒な先輩に恋しちゃった
何がやばいって、目の前でニヒルに笑う先輩の姿。



私の性格をよく理解してるから、こうなったのはきっと、計画的に。
ホント、性悪な先輩だな。



「デートしよう?明日。」



『・・・』



てっきり、明日まるまる1日練習会かと思ってたのに、まさかのお願いに声すら出なかった。



『先輩、デートの意味知ってますか?』



当たり前のように、デートと言う先輩は、なにか意味を間違えて覚えてるんじゃないかな?
もう18年も生きているのに、私より1年長く生きているのに、デートの正しい意味すらも覚えられてないとは。
流石、音楽バカ。



「馬鹿にしてるでしょ?
思ってること全部顔出てるんだけど。」



『そんなことないですよ!
・・・多分。』



「ふーん。
デートって言うのは。」



やっと近かった顔が離れた。
それに安心して気づかれないように小さく息を吐けば、頭に重みが乗った。
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