ドSで腹黒な先輩に恋しちゃった
先輩は、俯いて、顔に影が出来ていた。
そのせいでどんな表情をしてるかは見えない。
「遼ちゃん・・・」
リョウでもなくハルカでもない、遼。
そう呼ぶ時は決まって真面目な時だ。
「俺、ずっと隠してたんだけどさ。
俺の名前の事なんだけど。」
左手で右手首を掴んでる。
先輩が不安な気持ちになった時にする癖。
でもこの仕草を見るのはすごく稀で。
普通のリサイタルでもコンクールでもあまりやらない。
そんな先輩が、今右手をぎゅっと握っているんだ。
などうした?どうして??
あらら。私、今、からかったつもりだったんですけど…
「本当は、ヨウじゃないんだ。俺。
俺は・・・・」
ゴクリと息を呑む。
「俺の本当の名前はサクラなんだ。
この名前がすごくコンプレックスで、小さい頃よくいじめられてたから、みんなにはヨウって呼んでもらってるんだけど。」
や、やってしまったー。
そのせいでどんな表情をしてるかは見えない。
「遼ちゃん・・・」
リョウでもなくハルカでもない、遼。
そう呼ぶ時は決まって真面目な時だ。
「俺、ずっと隠してたんだけどさ。
俺の名前の事なんだけど。」
左手で右手首を掴んでる。
先輩が不安な気持ちになった時にする癖。
でもこの仕草を見るのはすごく稀で。
普通のリサイタルでもコンクールでもあまりやらない。
そんな先輩が、今右手をぎゅっと握っているんだ。
などうした?どうして??
あらら。私、今、からかったつもりだったんですけど…
「本当は、ヨウじゃないんだ。俺。
俺は・・・・」
ゴクリと息を呑む。
「俺の本当の名前はサクラなんだ。
この名前がすごくコンプレックスで、小さい頃よくいじめられてたから、みんなにはヨウって呼んでもらってるんだけど。」
や、やってしまったー。