最初で最後の愛を君に
「お前は自分を責めすぎだ。俺は後悔なんて全然してない……なのにお前がそんなんじゃ…後悔しちゃうだろ……」
「何で!?普通責めるでしょ!?なのに何であんたは後悔してないのよ!!」
「俺は今まで後悔するような選択肢を選んだ事が無いんだよ!だからあん時の行動に後悔はしてない」
キッパリと言い切る彼に私は苛立ちを覚える。
「でも今『後悔しちゃうだろ』って言ったじゃない!」
「それはお前を……ッ……!」
彼はグッと抑えるように唇を噛み締める。
「私がなに!?」
「言っただろ…。好きだから笑っていてほしいって……」
彼はソッと手を伸ばし私の頬に触れる。
「……幽霊って人に触れるんだね」
「今それ言うか…?」
二人で顔を見合わせる。
そして『プッ。アハハッ』と二人で吹き出してしまった。