花に恋するチューリップ
とりあえず今日の夜と明日の夜が暇になってしまった。
バイトも無ければ遊びの予定もない。
来月からシフトを多めに出さなければな...
こう言う時に、雄大の出番だ。
〜♪
『ん、なにー?』
昼飯も食べ終わって本格的に暇になったところで、雄大に電話をしてみた。
「今日夜地元の奴らと呑み行かね?」
「え!行く行く!」
高校の友達は、まだ犯罪である行為を共有するほど仲良くはない。
まあこれからなんさろうじぇど...
今のところは雄大と、あとは地元の人間だけだ。
今日の夜の予定は決まったし、既に気分は上がって居た。
____
夜近所の焼肉屋に行って呑んで騒いで...
卒業して以来の集まりで、人数は6人と割と集まった。
男だらけの6人もたまには悪くない。
「あ...花くん」
どんだけ世間って狭いんだよ...
また花井に会った。
ここの焼肉屋の制服を着ているから、多分バイトしているんだろうな。と心の中は至って冷静だった。
昨日は無造作に下ろしていた髪は、今は緩く結んであり、何とも言えない美しさがあった。
「花井と本当よく会うね。おもろいわ」
お酒の力もあり、すごくダル絡みをしているのは分かっているけど気分が良くてつい...
「花井さんって言うの?何、花の彼女ー??こんな清楚系彼女とか、お前やべえな〜〜〜」
ニヤニヤしながら地元の奴らも俺にダル絡みをしてくる。