貴方の背中

私のせいだ!

PCをちゃんと閉じてなかった私が悪い


今日は火曜だから…金曜までに時間ないなぁ…


「あっ!社長に連絡しなきゃ!」


メールより電話の方が早い。

企画の事で頭がいっぱいになって相手が『社長』って忘れてた私は電話をかける。


「はい一之瀬です。」

「社長すみません企画のデータ消されてしまったので、報告の日を金曜でなく来週にしていただけませんか?」

詳細も言わず要望のみ伝える。

「ちょっと待って…」

何か向こうで話し声が…


「サクちゃん何があったの?」

心配そうな社長に先ほどの事を詳しく説明する。

「…だから一からになってしまったので…」

「そうか…君に怪我がなくて良かったよ。報告はとりあえず金曜に出来てるところまででいいから…」

「でも社長…」

電話口でまた話し声が…

「ごめん…実は会議中なんだ。戻らないといけないから…」


「あっ!すみません私…あの」


「いいよ。またメールしてくれたら。」

「はい。すみません」


電話を切るとクミが珈琲を煎れてくれてた。

「クミありがとう。助かったよ」

「ん?珈琲くらい別に…「さっきの事だよ。ありがとうね」」


クミが笑顔になる。


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