コーヒーに砂糖とミルクを注ぐ時
美桜さんはそう言い、私は花束を受け取る。たしかポインセチアはクリスマスになるとよく見られる花のはずだ。
「ポインセチアの花言葉は『祝福』なんです。…どうか、幸せになってください」
「……ありがとうございます」
今日でもう何度目になるかわからないお礼の言葉を言う。
美桜さんは花束を渡すと、すぐに帰っていった。
私は真っ赤なきれいな花を見つめる。十二月になればこの街はクリスマス一色なので、ちょうどよかったかもしれない。
ポインセチアの花言葉は『祝福』と彼女は言っていたけど、私が結婚して幸せになることなんてない。
美桜さんはとても幸せだ。愛してくれる人がいて、かわいい愛する子どもがいて、きっと家も温かくて笑顔が絶えないのだろう。
椿さんも幸せだ。空さんと愛し合って幸せな家庭を築こうとしている。
私は知っている。結婚する彼が私のことをどう思っているのかを。
『祝福』なんて、私には似合わない。
花瓶に飾った赤い花を見つめながら、思った。
「ポインセチアの花言葉は『祝福』なんです。…どうか、幸せになってください」
「……ありがとうございます」
今日でもう何度目になるかわからないお礼の言葉を言う。
美桜さんは花束を渡すと、すぐに帰っていった。
私は真っ赤なきれいな花を見つめる。十二月になればこの街はクリスマス一色なので、ちょうどよかったかもしれない。
ポインセチアの花言葉は『祝福』と彼女は言っていたけど、私が結婚して幸せになることなんてない。
美桜さんはとても幸せだ。愛してくれる人がいて、かわいい愛する子どもがいて、きっと家も温かくて笑顔が絶えないのだろう。
椿さんも幸せだ。空さんと愛し合って幸せな家庭を築こうとしている。
私は知っている。結婚する彼が私のことをどう思っているのかを。
『祝福』なんて、私には似合わない。
花瓶に飾った赤い花を見つめながら、思った。