お姫様の幸福
「木村、俺を殺す気かぁ!!」

大和は青ざめた。自分で言って恐くなったらしい。

「あの…」

「おおうっ!!」

背後に武巳君と麻由美が立っていた。

「どうやってここに?」

「あそこからだけど」

麻由美が指差した所は影になっているけど、2つの屋上をつなぐ道があった。

「あんなんあったんだ…」

「みんな知らないけど、俺はよく屋上に来るから知ってるんだ。」

今の武巳君の発言はイコールよく告白で呼び出される、と受け取っておこう。

「で、いつから聞いてたの?」

麻由美が睨む。

「えぇと…」
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