お姫様の幸福
「あっ、嘉雅先輩!練習はいいんですか?」

「今、会沢のグループが使ってるから休憩時間なんだよ。そっちこそどうしたんだ?」

「諸事情がありまして…」

大和が答えづらそうに頬をかく。

「ふーん。あっ柚里、明日必ず見に来いよ」

「はい!なにか作って行きますか?」

「…えっと」

先輩は顔を真っ赤にしてうつむいた。

「お弁当とハチミツレモン」

「先輩…、ハチミツレモンって意外と甘党ですか?」

イメージがわかないんだけど

「いや、マネージャーとか恋人が作る代表的存在じゃん、ハチミツレモン」

…あたしってそのどっちでもないんですけど。
てか今の発言って告白?

「イコールあたしは先輩の彼女的存在、って受け取っていいですか?」
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