Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
けれど私はつい、拒否していた。
「どうしたの?
ああ、あんなに怖い目に遭ったばかりだもんね。
まだ気が動転してるんだ」
春熙は笑っているけど、違うの。
怖かった、春熙が。
なんの感情もなく殴り続ける春熙が。
あんなことをした後なのに、もうなんでもないように私に笑いかける春熙が。
「病院に行こう。
愛乃がPTSDとかになったりしないか心配だよ。
……って、僕の車……」
春熙の視線の先にある車は、後部がぐっしゃりと潰れていた。
男たちの車を止めるのに強引に前に入り込んで急停車したらしい。
躊躇いなくそんなことをする春熙がさらに、恐ろしい。
「救急車はあいつら乗せて行っちゃったしなー」
後始末はすべて、私の家の人間、田北(たきた)さんがやってくれた。
救急車を呼んで怪我をした男たちを病院に運び、駆けつけた警察には事情を説明。
その間、春熙はべったりと私に張りついていた。
「どうしたの?
ああ、あんなに怖い目に遭ったばかりだもんね。
まだ気が動転してるんだ」
春熙は笑っているけど、違うの。
怖かった、春熙が。
なんの感情もなく殴り続ける春熙が。
あんなことをした後なのに、もうなんでもないように私に笑いかける春熙が。
「病院に行こう。
愛乃がPTSDとかになったりしないか心配だよ。
……って、僕の車……」
春熙の視線の先にある車は、後部がぐっしゃりと潰れていた。
男たちの車を止めるのに強引に前に入り込んで急停車したらしい。
躊躇いなくそんなことをする春熙がさらに、恐ろしい。
「救急車はあいつら乗せて行っちゃったしなー」
後始末はすべて、私の家の人間、田北(たきた)さんがやってくれた。
救急車を呼んで怪我をした男たちを病院に運び、駆けつけた警察には事情を説明。
その間、春熙はべったりと私に張りついていた。