Take me out~私を籠から出すのは強引部長?~
第6章 プレ新婚生活or軟禁?
目が覚めたら春熙の腕の中だった。
……ああそうか、あのまま寝ちゃったから。
何時、なんだろ?
手の届く範囲に携帯はない。
窓の外はまだ明るいが、少しずつ夕闇が混ざりはじめていた。
「んー」
もそもそと身動きをしたら、春熙が声を出した。
起きたのかと思ったけど、またしっかり私を抱きしめ直して寝息を立てている。
「春熙と結婚するのは嫌」
ぼそっと小さく、呟いてみる。
生まれて初めて口にした言葉。
私には――決して、許されない言葉。
「高鷹部長が、好き」
口に出した途端、みるみる視界が滲んでいく。
胸が痛い。
ばりばりと掻き毟って、この奥にある痛みの原因を取り除いてしまいたい。
「愛乃、起きたの……?」
……ああそうか、あのまま寝ちゃったから。
何時、なんだろ?
手の届く範囲に携帯はない。
窓の外はまだ明るいが、少しずつ夕闇が混ざりはじめていた。
「んー」
もそもそと身動きをしたら、春熙が声を出した。
起きたのかと思ったけど、またしっかり私を抱きしめ直して寝息を立てている。
「春熙と結婚するのは嫌」
ぼそっと小さく、呟いてみる。
生まれて初めて口にした言葉。
私には――決して、許されない言葉。
「高鷹部長が、好き」
口に出した途端、みるみる視界が滲んでいく。
胸が痛い。
ばりばりと掻き毟って、この奥にある痛みの原因を取り除いてしまいたい。
「愛乃、起きたの……?」