キミに笑ってほしくて

綺麗な男の子、もとい小倉の一段と低くなった声に教室の空気が一気に冷える。


「逃げてるように見えるって言ってるんや。女嫌いを治そう思わんで近づくなって言うことで女を避けてる。やから逃げてる。」


「人のこと知りもしないで…っ「はいはい、ストップ〜」」


ムードメーカーの茶髪がパンパンと手を叩きながら声をかけた。


「舜、そこまでにしとけ、な?」


小倉の肩に手を置き、まるで子供をあやす様に止めた。


「、わり。」

小倉が小さく謝るのを聞くと、周りに声をかけ始めた。


「悪りーな、そこの女子三人達。悪いけど、こいつマジで無理だからやめてやって?そのうち慣れてくると思うし、今はそっとして置いてくんね?」


少し困った顔をしながら言う茶髪に、3人とも渋い顔をしてうなづいた。


サンキューと言った茶髪はせんせーの方へ向く。

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