キミに笑ってほしくて
出会い
いつも通りの朝
…んーん、今日はちょっぴり特別かも
今日は入学式
これから3年間着ることになるおろしたての制服を着て学校への道を歩く。
今着ているブレザーはまだかたいけど、着ていくうちに身体にフィットしてくるんだろうなと思うと、ワクワクした。
でも正直言って、これからの学校生活は憂鬱だ。
だって、知り合いは誰もいないから。
同じ学校だった同級生は居るんだろうけど、きっと私はその人達と話したことない。
中学の頃は友達を作ろうと思わなかったからだ。
数人はいるものの、この学校にはいない。
つまり、ここに友達はいない。
自分で言って悲しくなる。
それに顔に見覚えがあっても名前すら覚えてないと推定される。
実際中学生の頃の友達の名前は何一つ浮かばない。
私やってけるかな…
はぁ…と溜息をつきながら校門を通り抜けた。