キミに笑ってほしくて
「ほーら、せんせー続きよろしくん」
音符がつくような勢いで言った茶髪にため息を着きながらせんせーは次の自己紹介を始めるよう促した。
七ノ歌も自己紹介をし、次はとうとう私の番。
これって超大事なやつじゃん。
え、無理なんだけど。
「おーい、次ー。」
せんせーの促す声が聞こえる。
いやいやいやいや、第一印象って大事だと思うんだ
それにこの個性満載なクラスの中で、平凡な自己紹介したら、私の高校生活の目標が達成されるとは思えない。
うーんうーん…
「ん?寺本聞こえてないのか?声小さかったか?俺」
「決してそんなことはなかったですね。寧ろうるさかったくらいです。」
「だよな。」
「(嫌味言ったのに)」
……ブツブツと前から声が聞こえたけど、無視してさっさとやろう。
ガタッと立ち上がって心の中で決めた自己紹介を口に出す。