夜の世界に舞う
なら、私が言うよ。
「いつだったかなー、放課後いつも通り桜ちゃんの家に行った日だったんだけど。いつもよりHRが早く終わったから急いで行ったの。そしたらさ、元カノが玄関に立っていて桜ちゃんは躊躇することもなく元カノの頭を撫でていた。その時本当に、ショックでその日のことはほとんど覚えていないくらい。情けなかったなー。結局は元カノの元に戻ったと思ったの。そこからはもう桜ちゃんに振られるのが怖くて逃げてたって感じで自然消滅。情けないね。」
持っていたお酒から、視線を隣の桜ちゃんの向ける。
そしたら、桜ちゃんもこちらを見ていた。
少し辛そうな顔に見えたけど、もう何も言ってあげれない。