どうぞ私を裁いてください。


委員会決めは一時間目。
チャイムが鳴って、柏木先生が来て、早いとこ決めてしまおうという話になって、クラス委員を二人、先に選出することになった。


ちょっともめたみたいだけど、話をあれこれ聞いているうちに、女子も男子も決まったらしい。
どちらも派手そうでいかにもクラスの中心人物という感じがする。



続いて委員会を決めていく上で希望を聞いていくことになって、先生が委員会名を読み上げていく。


「んじゃ次、図書委員」


柏木先生がそう言って紙にあった視線を上に動かし、ぐるりと教室を見回した。


わたしはすぐに、でもおそるおそるまっすぐと手をあげる。
横目でクラスを見回してみたけれど、まだわたししか手をあげていなかった。



よかった、とほっと息をついたのもつかの間、目の前にいた柳くんも、スッと手をあげてみせた。


「お、ちょうど二人だな。じゃあ図書委員は柳と結月でいいな」

柏木先生は教室をぐるりと見回して、生徒の反応をうかがった。
けれど今更、やっぱりやりたいと言い出す人はおらず、図書委員は自然とわたしと柳くんに決定した。
決定してしまった。

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