【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
すねたわたしに、駿也が苦笑する。
「違うって。まあ確かに惚れ惚れするほどの飲みっぷりだったけど。
俺をあんなふうにさらっとかばってくれる気持ちが、俺にストレートに響いたんだ。すげーかっこよかった」
「……そう? だったら、まあいいけど」
それならまあ、悪くはないか。
「でもひよりは、まったく俺のことを眼中にないって感じだったよな。
結構一生懸命誘ってたんだけど、全然うれしそうにしてなかったし。迷惑だった?」
笑いながら駿也がわたしの顔をのぞき込んできた。
「迷惑っていうより、どうして誘われるのか分からなかったから。
わたしと駿也ってば共通点なかったし、わたしなんか相手にされないと思っていたし」
「なんだよ、それ」
駿也がわたしの肩を抱いた。密着して彼の体温がダイレクトに伝わってくる。
「ずっとお前のこと、諦めなくてよかった。これからも何があっても諦められないと思う。
だから覚悟しておけよ。もう戻れないんだからな」
彼が顔を傾けて唇を寄せてきた。わたしは目を閉じてそっと彼のキスに応えた。