【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
第三章 彼の宣戦布告
第三章彼の宣戦布告
店頭では株価を知らせる株価ボードの数字がチカチカと点灯して数字が変っていた。
店頭に来られたお客様が待ち時間にじっと眺めている。
ネット取引が主流であっても、こうやって来店して手続きする人も多い。
「五十八番の番号札をお持ちのお客様。二番窓口へどうぞ」
元気よく声を上げたわたしは、やってきた初老の男性の手続きを始めた。
毎日色々なお客様が来る。それぞれ用件が違うけれど、誠意を持って迅速に対応する。
新人のときに窓口は会社の顔だからと言われたことをずっと忘れないでいる。
もちろん接客業なので、困ったことも何度もある。自分の気遣いの足りなさにへこんだ事だって一度や二度じゃない。
それでもわたしは、人と直接接することができるこの仕事が好きだった。
「ありがとうございました」
深く頭をさげて、男性を送り出す。
出口に向かっていく姿を見て、次のお客様を呼び出した。
「六十一番の……」
先ほど男性が出て行った自動ドアから入ってきた人物を見て、呼び出しを途中でやめてしまった。
駿也が入ってきたのだ。
思わずじっと見てしまい、動きが完全に止まってしまった。
向こうもわたしに気がついて観察するように視線をこちらに向けていた。
「どうかしたの?」
ちょうど隣で自分の顧客の接客を終えた尾関さんが、急に固まってしまったわたしを見て心配して声をかけてくれた。
「あ、はい。すみません」
明らかに様子がおかしいと思った尾関さんが、わたしの視線の先をたどる。
そして気がついた。
店頭では株価を知らせる株価ボードの数字がチカチカと点灯して数字が変っていた。
店頭に来られたお客様が待ち時間にじっと眺めている。
ネット取引が主流であっても、こうやって来店して手続きする人も多い。
「五十八番の番号札をお持ちのお客様。二番窓口へどうぞ」
元気よく声を上げたわたしは、やってきた初老の男性の手続きを始めた。
毎日色々なお客様が来る。それぞれ用件が違うけれど、誠意を持って迅速に対応する。
新人のときに窓口は会社の顔だからと言われたことをずっと忘れないでいる。
もちろん接客業なので、困ったことも何度もある。自分の気遣いの足りなさにへこんだ事だって一度や二度じゃない。
それでもわたしは、人と直接接することができるこの仕事が好きだった。
「ありがとうございました」
深く頭をさげて、男性を送り出す。
出口に向かっていく姿を見て、次のお客様を呼び出した。
「六十一番の……」
先ほど男性が出て行った自動ドアから入ってきた人物を見て、呼び出しを途中でやめてしまった。
駿也が入ってきたのだ。
思わずじっと見てしまい、動きが完全に止まってしまった。
向こうもわたしに気がついて観察するように視線をこちらに向けていた。
「どうかしたの?」
ちょうど隣で自分の顧客の接客を終えた尾関さんが、急に固まってしまったわたしを見て心配して声をかけてくれた。
「あ、はい。すみません」
明らかに様子がおかしいと思った尾関さんが、わたしの視線の先をたどる。
そして気がついた。