【最愛婚シリーズ】俺に堕ちろ~俺様社長の極甘な溺愛包囲網
到着した大分は快晴。旅行日和だった。
大分空港からは一時間弱タクシーに乗って到着したのは、温泉で有名な湯布院だった。
せっかくなのでホテルに直接向かわずに、駅から歩いて観光をすることにした。
「わたし、九州初めて。それも湯布院、一度来てみたかったの!
次は電車にしよう。湯布院の森号に乗ってみたい」
思い切りはしゃいでしまった。
そんなわたしを少し呆れたように見ていた駿也だったが、笑いながら手を差し出してきた。
「ほら、そんなにはしゃいでたら迷子になるぞ」
もうそんな歳ではないし、スマートフォンがあるんだから連絡だって取りようがある。
それでも差し出された手がうれしくて、わたしはぎゅっと握った。