獣な彼の目覚める独占欲~エリート准教授に熱い夜を教えられました~
「私……心臓持たないかも」
ハーッと息をついてから服を脱ぎ、時間をかけてシャワーを浴びる。
大きなバスタオルで身体をふくが、新しい下着がないことに気づいた。
バスローブを巻き付けてそっとドアを開けると、そこに鷹臣君の姿はなかった。
健吾さん達とリビングで話でもしてるのかな。
急いでスーツケースの中を漁り、下着を取り出して素早く身につける。
「今日着いたばかりだし、疲れたなあ」
ゴロンとベッドに寝転んで、目を瞑る。
少し休んだら、リビングに行こう。
まぶたに浮かぶのはネフティス女王の墓。
天井に描かれた星……綺麗だった……な。
また……見に行きたい。
「鈴音?寝たの?」
鷹臣君の声が遠くで聞こえる。
「起きてる……よ」
なんとかそう返事をするも、優しい闇がゆっくりと私を包み込んだ。



ハッと目を開ければ、寝室は暗く、小さな照明だけがついていた。
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