獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

腰には誰かの腕が回されている。
ドキッとしながら、その主を確認すれば、鷹臣君が静かに寝息を立てて眠っていた。
眠れる王子様。
幼馴染とか大学のゼミの先生という言葉だけでは彼を言い表せない。
父のような、兄のような……特別な存在。
彼の代わりなんて誰もなれない。
身内のように好きなのか、それとも異性として好きなのか……正直言ってまだよくわからないのだ。
男性と付き合ったことはあるけど、自分から告白して付き合った訳ではない。
周りの友達に彼氏が出来たから好奇心で付き合った。
動機が不純だったかも。
別れても、悲しいという感情はなかったんだよね。
どうして振られたのか理解出来ず、悩んだだけだったような気がする。
本気で好きだったら、もっと落ち込んだんじゃないだろうか。
……わからない。
好きってなんだろう。