獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

そう言い訳したら、インターフォンが鳴ってホテルの人がワゴンを運んできた。
テーブルに並べられた料理を見て驚く。
おにぎりに、味噌汁、焼き魚。
「エジプトなのに和食なんだ」
てっきりエスニック料理が出てくるかと思ってた。
異国の地でお味噌汁の匂い嗅ぐとホッとするなあ。
「現地の食事だと合わなかったりするから、予め頼んでおいたんだ」
鷹臣君の声がして、振り返る。
ジーンズに白いシャツ姿の彼。
シンプルなのに、なぜこんなにカッコいいのだろう。
「冷めないうちに食べてしまおう」
鷹臣君がポンと私の肩に手を置く。
「うん」
彼の目を見て微笑むと、テーブルにつき、みんなと打ち合わせをしながら朝食を食べた。
おにぎりを食べていたら、横にいる鷹臣君が箸を止めて言った。
「今日ファイサルが発掘現場の様子を見に来るらしい。鈴音は何か言われても相手にしないように」