獣な彼の目覚める独占欲～エリート准教授に熱い夜を教えられました～

彼女を抱き上げて作業員が休憩場所に使っているテントまで運ぶと、絨毯の上に下ろした。
「鈴音！鈴音！」
彼女の頬を叩きながら何度か声をかけると、その目がゆっくりと開いた。
「……た……かおみ……く……ん？」
鈴音の頭がまだボーっとしてるのか、俺と目が合わない。
だが、意識が戻ったし、とりあえず目は開けたのでホッとする。
軽い熱中症か？
「大丈夫か？」
優しく声をかけながら、ズボンのポケットからハンカチを取り出して彼女の顔の汗を拭う。
「私……どうしてここに？」
ようやく鈴音と目が合った。
「トイレで倒れてたんだよ」
俺の説明に、鈴音はまだどこかうつろな目で頷く。
「……トイレ……ああ」
大きく息をすると、彼女はトイレに入った時のことを話し出した。
「……トイレのドアが開かなくて……気持ち悪くなっちゃって」